大掃除をさぼってアニメと映画を観まくっているねこどんです🐾
AmazonのPrime Videoを利用して、
- 鋼の錬金術師
- 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
- 鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星
この3シリーズを観ました。
この3シリーズは、原作からだいぶ離れていて、アニメオリジナル・映画オリジナルの展開が特徴だそうです。
原作に一番近い「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」はレンタル料金が1話ずつにかかるようなので観ていません。原作の展開も気になるので、余裕が出たら観たいと思っています。原作を読むのもありですね。
今回はこの3シリーズを観た感想を、記憶があせないうちにブログにまとめたいと思います。
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旧アニメ「鋼の錬金術師」はとてもダークだった
旧アニメ「鋼の錬金術師」は、原作のストックがアニメの進行に追い付かず、途中からアニメオリジナルのストーリーになったそうですね。
そんな旧アニメを観て、10代前半の子どもたちが立ち向かう問題としては、非常に重いテーマだったように思いました。
というのも、主人公である兄エドワード・エルリックと弟アルフォンス・エルリックは、亡くなった母にもう一度会うために、「人体錬成」という錬金術最大の禁忌を犯しました。その「人体錬成」によって生まれてしまった人間ではない生物「ホムンクルス」が、この物語の中心となっています。
ホムンクルスは「賢者の石」に近い「赤い石」を食べることによって、人間に近い体を得ることができます。しかし、ホムンクルスには魂がないため、どうやっても人間にはなれないのです。
そんな中、「賢者の石」があれば、ホムンクルスも人間になれるという希望がありました。
でもそれって本当に人間なんでしょうか。
- 賢者の石でホムンクルスを人間にする=魂をつくる
- あるいは、ホムンクルスのもとになった人間の魂を体に定着させる
これが、「ホムンクルスが人間になれる」ということなのでしょうか?
となると、前者の場合は作り物の魂を持った生き物、後者の場合はホムンクルスの時の記憶や感情と、もとになった人間の魂の記憶や感情が混ざった生き物になりますよね。
魂って作られたものでいいんでしょうか。別の生き物の記憶や感情が混ざってしまっていいんでしょうか。それって一人の人間なんでしょうか。
こんなことを考えさせられる、非常に重たいアニメだったように思います。
また、「人間とは何か」という問い以外に、作品を通したメッセージを自分なりに解釈してみました。
この旧アニメ「鋼の錬金術師」では、「完全・完璧なんて存在しない」というメッセージが一貫して読み取れるように思います。
- 人体錬成をしようものなら、不完全なホムンクルスを生み出してしまう。
- エドワードとアルフォンスの2人が失った体を取り戻すには至らなかった。
- 賢者の石を使って何人もの体を乗り換えて永らえてきた人間も、魂の劣化にはあらがえない。
他にもいろいろ、不完全を表す出来事はありました。
これは、劇場版「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」でも同じです。
劇場版「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」も不完全がテーマ
旧アニメの最終話の続きが、この映画に該当します。
旧アニメの最終話では、賢者の石になったアルフォンスが、亡くなったエドワードを自らと引き換えに取り戻し、それを知ったエドワードが自らと引き換えにアルフォンスを取り戻しました。
エドワードは門の向こうの世界の、父「光のホーエンハイム」のもとで暮らしている描写がありました。魂と体が分離していませんし、奪われてもいませんね。つまり、死んでいません。
そこで映画冒頭では、アルフォンスは兄と旅をした4年間の記憶がないながらも錬金術の修行をはじめ、エドワードは門の向こうの世界のアルフォンスとともに暮らしていました。
エドワードは、門の向こうのアルフォンスが宇宙へ向かうロケットを開発していることから、少しでも元の世界に戻る手がかりを得ようとしていました。
そして、もともとホムンクルスだった龍「エンビィ」が利用されて開かれた門で元の世界のアルフォンスと再会したのですが、結局、開いてしまった門を閉じるために門の向こうの世界に兄弟そろってやってきてエンディングを迎えました。
一瞬でも元の世界でエドワードとアルフォンスが生身の体で揃ったにもかかわらず、門の向こうの世界に行ってしまった点から、映画でも不完全な終わり方をしたのだと思いました。
やはり、完全など存在しないというのが、旧アニメと旧映画の「鋼の錬金術師」で軸となるテーマなのではないかと思いました。
しかし、捉えようによっては、エドワードとアルフォンスが二人そろっていられるというのが、この兄弟にとっての完全なのかもしれないとも思いました。
ウィンリィがいませんし、師匠もお世話になったマスタング大佐やその周辺人物もいませんが、それでも兄弟にとってはいいエンディングなんでしょうね。
いいエンディングだからといって、兄弟にとっての完全ではないかもしれませんが。
劇場版「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」では鎧のままのアルフォンス
劇場版「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」は、新アニメ(原作寄り)の後に公開された映画です。
しかし、私は新アニメを知らないので、どの時間なのか、どうしてアルフォンスが鎧のままなのか、どうしてエドワードたちはいまだに体を取り戻す旅をしているのかわかっていません。
なので、旧アニメ・旧映画とはまったくの別作品なんだと理解しました。
そんな「嘆きの丘の聖なる星」は、めちゃくちゃジブリっぽい作風で、私は本当に「鋼の錬金術師」を観ているのだろうかと自問自答し続けるほどでした。
新アニメの1話だけは観たのですが、髪の毛の主線が黒ではなかったはずです。つまり、新映画の作風は新アニメとも違うということですね。
だから、まったく考察ができていません(;´・ω・)
しかも、結末ではミロスはなんとか滅亡を逃れ、新映画のヒロインジュリアの兄は顔を取り戻し、ジュリアも兄の体を取り戻すために足を犠牲にしただけで一命を取り留めました。かろうじて残っていた兄の命をどうにかするまではわかるのですが、兄の顔はなぜ戻せたのでしょう?ジュリアの足と引き換えに?じゃあ命は賢者の石の力で???
エドワードとアルフォンスはまだまだ旅を続ける様子。でも新アニメのタイトルをざっと見た感じ、二人の体を取り戻す旅は終わっているように思いましたが…
もしかして、新アニメエンディングより前の話をオリジナルで作っちゃったのかな?
どうも新映画の方には、原作者さんが関わっていないようですし、そういうことなのかな。
とまあ、混乱しちゃったのでおとなしく新アニメを観るか原作読みます…。とりあえず、新映画からはあまり強いメッセージやテーマを読み取れませんでした。無念。
最後に好きなキャラクターをあげておく
せっかくなので、私が作品を観て「いいな~」、「好きだな~」って思ったキャラクターをあげておきます。
- アルフォンス・エルリック
兄より気弱なところも多いですが、その分優しくて見ていて和みます。その癖、結構強いのもいいギャップですね。兄の強情なところにあきれながらも付いて行ってあげてるのが兄弟愛を感じさせます。
- ロイ・マスタング
この人は炎の錬金術師なのですが、雨の日は無能って言われていて、THE 不完全な感じが好きです。皮肉っぽいけど人情深くて、部下がついてくるいい上司だなと。あとは見た目と声が好きですね。
- ヒューズ中佐
旧アニメで途中退場されたときにはつらくて、続きを観ようにもしばらく頭に入ってきませんでした。ひょうきんに見えますが、マスタングを昇格させるためにホムンクルスの件は自分で調査しようとした、こちらも人情深い人でした。エルリック兄弟の面倒もよく見ていました。
- アレックス・ルイ・アームストロング
大好き。キャラがとってもいいです。一見筋肉バカに見えるのですが、その中身はヒューズ中佐の遺志を継ぐ、人情深い人です。そして錬金術も自分の顔ばっかり錬成してる割には強くて本当にいいキャラしてます。大好き(二回目)
ハガレン旧アニメ・映画を観た感想まとめ
一貫して、「完全など存在しない」ことを伝えてくれた旧アニメ・旧映画。
どの登場人物も不完全。結末も不完全。これが本当のこの世の真理。
人体錬成をしたときの門で見たものそのものが真理なのではなかったのです。
門で見た錬金術の歴史、これも不完全なものなのでしょう。どれも完璧・完全を実現していない。
このメッセージ以外は、王道の少年マンガといった感じで、熱い主人公、熱いバトル、父親がめちゃくちゃ強い錬金術師という要素を味わえます。
ハガレン、面白いですね。
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